ピアノ、いつまで習わせたらいい?
ピアノの習い始め、「将来、ちょっと楽譜が読めて弾けたらいいと思って・・・」
と、言われることがほとんどです。
また、「楽しく弾けたらいいです。音大に行くとかではないので。」
も、よく聞く言葉です。
始めの頃は、毎日キチンとしていた練習も、サボりだすとしばらくそのまま時間が過ぎてしまうこともあります。
子供は大人ほど欲がなく、おもしろくなければやりたくなくなってしまうもの。
お盆休みにあまりに楽しいことが多すぎて、間が空いてしまって、生徒さんも私もペースがくるってしまったので改めて考えてみました。
本気でピアノをやる生徒さん、コンクールに出て本気になった生徒さん向けのお話ではありません。
私の本音、ショパンのワルツやノクターンくらいまで習って欲しいです
普通に弾いていてきてくれて、ある程度の完成度で私が普通にマルにしていくとしたら、小6くらいには弾くことができるものです。
やはり、ピアノは脳にいいといわれるだけあって、頭も両手も耳も、時には足も使うので難しい楽器です。
英語が私たちの時代、中学、高校と6年習ってあれだけのレベル。
ピアノも同じだと思います。
6年以上は習って欲しいのが本音です。
小6くらいになれば、手の大きさでクリアできなくなる曲もほとんどありません。
ちょうど、思春期にさしかかった頃、心が安定しない時期にこんな曲がさらっと自分なりに弾けたら、一瞬、勉強からも、絡まった友達関係からも解放されるのではないでしょうか。
この曲はゆっくりなので、気分もゆったり。
左手もワンパターン覚えれば、それが何回も繰り返し出てくるので、ショパン初心者にはおすすめです。
ショパンは、ソナタアルバムやソナチネアルバムと時代が違うので、始めはえっ?と思いますが、このフラットの多さになれれば大丈夫。
装飾音と言われる小さい音符の入れ方や、タラタラタラーンというトリルの入れ方も習っておくと、いいですね。
このくらいまで弾いておくと、大人になって会社から疲れて帰って、少し弾こうという時に、ピアノが弾けるはずです。
高校生、大人になって弾きたくなるドラマ主題歌
本屋さんには「月刊ピアノ」という雑誌が毎月並びます。
私は、クラシック以外のものも好きで偏見はないので、いい曲ならなんでも弾きたくなります。
今、流行りの曲が必ず5曲は載っています。
でも、中の楽譜を見るとそのままの調で書いてあることが多いので、なかなか難しいのです。
映画「メアリの魔法の花」の主題歌
これを、将来、ぱっと見て、なんとなくそれらしく弾けるレベル。
いきなり♭4こ、難しいですね。
でも、さっきのショパンあたりまでやっておけば、このくらいがすぐに弾けます。
私は、この楽譜、右手だけ弾くことができて、左手はコードネームを簡単に押さえることができれば理想だと思います。
ポピュラーはアレンジの人によって、左手の伴奏がずいぶん変わります。
なので、左はいつも自分が弾きたいイメージのリズムが基本です。
男の子には特にコードネームを覚えてもらいたいですね。
不器用でも和音を押さえることで、うまく聴こえます。
他にも今月はこんな曲が載っていました。
これなら、なんとかなりそう。
でも、途中からのメロディーは
右手がかなり複雑化している。
この楽譜をどう読んで弾くか、小学生のうちにきちんんと身につけたいところです。
小学校4年生くらいで辞める予定の方
残念ですが、部活が始まったり、中学受験で忙しい生活になる予定の子供さんは、とにかく早く、有名曲を弾いておいて欲しいです。
初級レベル(一般にいうバイエル教本あたり)をなるべく終わって、なんといっても「ブルグミュラー25の練習曲」。
また発表会でよく使われるピアノの小品をさまざまな作曲家(バッハ、ストリーボッグ、グルリット、ギロックなど)を弾くこと。
「エリーゼのために」は必須です。
これが弾けたら、ピアノを少し習っていたといえる区切りにもなります。
最初の部分だけを抜粋している楽譜もありますが、是非、原曲をそのままで。
難しいところが2、3か所あります。
伴奏付けや耳コピができる将来
譜が読めて、なんとなく楽しく弾けるレベル。
今、きしたピアノ教室で使っているアメリカの教材には、コードネームや、左は和音という曲がたくさんあります。
上のコードネームを見て、ヘ音記号の和音が分かって弾けて、ギターにつながったらそれも楽しいです。
保育士さんになって、伴奏付けが楽にできたらそれも楽しいです。
先生という立場では、とにかく上手にしなくちゃ、きれいな音を出せるようにしなくちゃと、毎週毎週、おお真面目に考えるのですが、実は小さい生徒さんは「キラキラ星」が両手で弾けるのも十分楽しいのです。
私は、一応先生なので「ねこふんじゃった」を弾くにも、ここが伴奏だからこっちの手は弱くとか、リズミックにとか、そこまで考えて弾きます。
でも本当に長い将来、ピアノを楽しんでいくことを考えたら、あまりに細かいことは譲って、知っている曲をなんとなく両手で楽しく弾けることを目標にするのが、音楽なのかもしれません。
1年目、2年目あたりは、英語でいうと単語の発音練習をしているくらい。
ここで終わってしまったら、やっぱり将来はあまり期待できないです。
知っている曲をたどり弾きして、適当な伴奏が付けられて、たまには、CMで流れるクラシックにも挑戦できる、そんな理想は高すぎるのかなあ。
私が理想と現実を、あーだこーだ考えていてもどうにもならないので、ますます親御さんとのコミュニケーションをとって、今ピアノに向かってどんな状態なのか、どのくらいまで弾きたいのか、定期的に教えていただこうと思っています。
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